Into the future with both culture and economy
文化と経済の両輪
2010年4月から開始した(旧)岡川薬局プロジェクトでは、建物の特徴を最大限に活用し、カフェ・宿泊・レンタルスペースを連動させながら、これまで沢山のイベント、人材育成やコミュニティ形成、さらにはビジネスモデルの創出など、多くの価値を生み出してきました。古さと新しさ、市民と観光客など、様々な要素を交錯・調和させ続け、文化と経済の両輪で未来へ進むことを目的としています。Concept
まちを元気に —受け継ぐもの—
岡川薬局は約80年、薬を通じて地域を支えてきました。私たちは薬ではない別の何かで同じく地域を支え『まちを元気に』していく活動を続けています。建物の特徴を活かした空間のリノベーション、かつての業態を活かした活動のリノベーション。これらハード・ソフト両面において、建物のもつ歴史の延長線上にプロジェクトを位置付けています。
多様分散稼働 —利活用の新しい手法—
建物を時間と空間で細かく分け、それぞれを多様に稼働させます。Rent, Eat, Stayの3つのメインサービスを空間それぞれの特徴に合わせながら連動させ、全体で一つのサービスとしています。この状態をR.E:STと名付け、建物の隅々まで稼働・連動させることで、細かな収益と関わる人々の集積がこの場所にコミュニティを生みながら経済性も担保しています。
Variety of Spaces
かつて町屋だった名残として、間口が狭く奥行きのある建物。延べ床約300㎡にも及ぶ建物内部には、いくつもの特徴的空間があります。常に変化を続けるニュートラルで真っ白なキャンバスCafeWhite、コワーキングに対応したGrayTable、石蔵を改修したCafeBrown、豪華和室を利用したApartment(GuestHouse)など、様々な空間と設備が充実しています。
その全てがレンタルに対応しながら、時間単位と空間単位で多様に変容し、街に、地域に、溶け込みます。
History
1930年建造の市指定歴史的建造物
1930年に建造された岡川薬局は、4代に渡って営業を続けましたが、2005年に閉店しました。かつて栄えていたこの地区を中心として、街の多くの人々を支え続けてきた建物です。1993年には、和洋折衷の商店建築として小樽市の歴史的建造物第32号に指定されました。
解体の危機から一転
薬局閉店から数年後、岡川家の転出で建物の解体が検討され始めました。これに対し、2009年に現オーナーが岡川家と協議の上、建物を譲り受け、2010年4月より自身が代表を務めるN合同会社にて利活用プロジェクトを開始しました。2017年には利活用の功績が認められ、小樽市都市景観賞を受賞しています。
1930
建造
1993
指定歴史的建造物
2010
(旧)岡川薬局
2017